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池袋東口法律事務所
2.実戦!離婚調停
(1)離婚調停の概略
1.調停とは何か?
法律による問題解決というと、皆さんまず裁判を考えますね。けれど実は他にも、問題解決の仕組みはいろいろあります。
仲裁、審判、あっせん、など。調停もその一つです。
調停とは、生じた問題について、裁判所で非公開に話し合い、双方合意して、問題を解決する制度です。
中でも離婚の調停は、家事調停といって、よく利用されています。統計では、離婚する人の9%が調停で離婚しています。
裁判所で調停というと、難しそうで、何か恐いイメージを持つ人がいるかもしれません!?
でも安心して下さい。調停は裁判と違って、素人でも自分ででき、手数料も安い、便利な制度です。
2.どういうときに調停?
一言でいうと、協議離婚がまとまらないときに、離婚調停になります!
特に、下記のような状況なら、離婚調停を考えて!
★離婚調停のタイミング!
・ある程度話したが合意が遠い
話し合いを次の段階、調停に進めましょう。
・相手が離婚に応じそうもない
話し合いを次の段階、調停に進めましょう。
・親権争い
調停で冷静に子供のことを考えてみては!?
・感情が爆発し話し合いにならない
当事者だけでは限界があります…。
・第三者の意見を聞きたい
調停委員はいろいろな方がいます。当たり外れがあるという意見もありますが、基本的には社会経験豊富な方が多い!
・離婚協議書を作っても、相手が守らないことが予想される
調停で作る調停条項には、強制的に約束を実現する力がある!
・財産分与や親権など離婚のことが難しく、よくわからない
当サイトがわかりずらいのかもしれません…申し訳ありません…(涙)。仕方ないので、調停員に直接相談してみては!?
(※この他、調停が必要な具体例参照。)
3.離婚調停、どうやるの?
相手の住所を管轄する家庭裁判所の、家事相談コーナーで相談して下さい。そこで申立書に記入し、離婚調停を申し立てます。
申し立て費用は、印紙と切手で、三千円位。税金で運営されているから安いのです。必要書類は、夫婦の戸籍謄本です。また、離婚に関係する証拠や資料があるなら、一緒に添付して下さい。
4.離婚調停の流れは!?
家庭裁判所に離婚調停を申し立て、2週間位すると、何月何日に裁判所に集合、という手紙が夫婦双方に届きます。第1回目の調停は、1月程度先です。準備して待ちます。
調停では、調停委員が双方の間を取り持ちます。(詳しくは離婚調停の進み方参照。)
調停は、調停室に、交互に、片方だけが呼ばれる形で進行します。
夫が入室し、「奥さんの話はこうですが、旦那さんの意見はどうですか」と聞かれる。次に妻が入室し、「旦那さんはこういっていました。奥さんはどう思いますか」と聞かれる。次はまた夫、という具合です。
相手と直接話すわけではないので、話しにくいことも話せます。状況により、皆が同席して話すこともあります。
調停はだいたい月1回のペースで行われ、3ヶ月〜半年くらいかかる例が多いようです。
合意ができ、「調停条項」(作成例はコチラ)を作ると、調停成立です!!家事審判官が出てきてお話があって、終わります。
(※この他、離婚調停の進み方参照。)
5.調停不成立のときは…
調停がダメだと、最後は、裁判しかありません。(離婚裁判のすべて参照)
裁判は、証拠や弁護士が必要ですし、できれば避けたいところです。なんとか調停で合意できるように努力して下さい。
なお、調停不成立のとき、ごく稀に、「審判離婚」になることがあります。
「審判離婚」とは、もうちょっとで合意が成立するのに合意ができない、というようなとき、双方の合意がなくても、裁判所が勝手に離婚を成立させるものです。
もし審判離婚の内容に不満がある場合、2週間以内に異議を申し立てて下さい。異議がなければ離婚が成立します。
6.調停のコツ!?
誠実に臨むことが大切!
★調停のコツ!?
・予め言いたいことを考えておく
他人に自分の状況を説明するのは難しいものです。自分にはわかりきったことでも、他人にはわからないかも?
・資料を用意する(資料作成のポイント参照)
だいたいの調停委員は文書が大好き。言葉よりわかりやすいからです。
・調停委員の言うことに聞く耳を持つ
第三者の意見ですから、頭から否定せず、そういう考えもあるのか、と考えてみよう!
・疑問点をそのままにしない
わからない言葉とか、ほっておくと後で困る!?
・隠し事をしない
調停委員は法律で守秘義務があって、秘密を漏らしません。言いにくいことも言う勇気を!
・即断即決する必要なし
どうせ調停は数ヶ月かかる手続きです。迷うことは返事を延ばして!
・調停は譲り合い
調停は話し合いです。お互いに譲り合う姿勢が大切!!自分の主張ばかりでは、相手が合意してくれない…。
・次の調停までの期間を大切に
心の準備、資料の準備、説明の準備をじっくり!
7.知っ得!?離婚調停!
★チェックポイント!調停離婚
・調停ではいろんな約束ができる!
調停で作る調停条項では、非常識なことでない限り、自由に取決めをすることができます。
例えば、慰謝料を約束したが、多額で一度には払えない…。
そんな時には、双方が合意すれば、「分割払」にすることも可能です。
調停委員と相談して、お互いにとって良い調停条項を作って下さい!
・相手が調停条項を守らないときは!?
調停で作る調停条項は、強制執行のできる強力な文書!給料差押えも可能!!
でも強制執行って、実はお手軽ではないんです…。弁護士に頼まないと難しい。
そこで、裁判所に「履行勧告」をお願いしましょう!
履行勧告は、調停条項を守らない相手に、裁判所が、守れ!と言ってくれる制度です。家庭裁判所で相談して!
・調停に弁護士は?
調停は原則本人が出席しますが、事情次第では弁護士も同席できます。話すことが苦手な方、自分の主張に自信がない方は、弁護士に相談するのが安全!!
・困ったら調停!
調停が使えるのは、離婚のような夫婦が対立する問題に限りません。
「円満調整」といって、夫婦の関係を円満にするための話し合いにも使えます。
例えば、別居した妻を呼び戻したいが、直接話し合いに応じてくれないとき、調停を使うのはどうでしょう?
他にも調停は、家庭のトラブル全般について、いろいろと利用できます。いざというとき、調停が使えることを覚えておこう!
調停については、家庭裁判所の家事相談コーナーで相談できます!(家事相談の実際参照)
家事調停は年間10万件行われてます!恐がることない!!
安い、便利、安心、効果も強い、いいこといっぱいの調停です!
当サイトは、離婚には、調停の積極的な利用をお勧めいたします。
ただ、欠点もないわけではありません。
時間がかかること、相手に話し合いの姿勢がないと合意ができないこと…。
全く話し合う気のない人には、裁判しかないのも、また現実です。
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